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「一食を捧げる運動」の精神とその行動について
ここでは、「一食を捧げる運動」について、庭野日敬開祖、庭野日鑛会長の言葉を中心により詳しく掲載いたします。
一食を捧げる運動とは
食事などの一欲を節し、そのお金をさまざまな国の人道的援助、開発援助などに役立てていただく社会運動です。
「一乗」精神の発信
一食を捧げる運動は「すべてのいのちは、大いなる一つのいのちに生かされた同根の兄弟姉妹である」という仏教の世界観、すなわち「一乗」精神に基づいています。
一食を捧げる運動を通して、「一乗」精神から発するいのちの尊さ、人さまを思う心と生き方をお伝えし、弘めます。
「一乗」精神に賛同する人びとが満ちあふれる世界の実現、人類総菩薩化を目指します。
三つの精神
《同悲》
食事などを抜き、意識的に空腹感を味わうことによって、飢餓にあえぐ人々の痛みを分かち合います。
一食を抜くというのは、お腹が空くという苦を辛抱するということです。見かけは小さいことのようですけれども、けっして小さいことではありません。その「代受苦」の精神が、じつに大きな働きをするのです。できるだけ楽をして暮らしたい、自分さえよければ人はどうなってもかまわない・・・といった気分がはびこっている今の世の中に、自分の苦を忍んで人のためになろうという精神が、この運動を通じて芽生え、それが多くの人びとの胸の中に根づいていていく・・・これは大したことなのですよ。
(庭野開祖ご法話『躍進』1980.7)
《祈り》
苦境にいる人々の心の平安、すべてのいのちの平安を祈ります。そして自分自身のいのちを見つめます。
真剣に祈ることですよ。心で祈り、言葉で祈り、行動で祈ることですよ。
(庭野開祖ご法話『躍進』1988.12)
宮澤賢治は「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」といっておりますが、それはまさに仏の誓願と一つです。私たち一人ひとりがそのような思いやりの深い人間になっていく・・・。
それが釈尊の念願であり、私たちに託された、いわば「仏勅」であったのです。(庭野日鑛著『心田を耕す』)
《布施》
食事などで節した分を財的な支援として、自分の持っているものを人のために捧げる心を深めます。
恩を知れば、「恩に報いる」精神と行為が伴ってくるのがごく自然なことです。特定の人の恩を感じ、その人に報いることも大切ですが、仏教の信仰者は天地すべてのものに恩を感じるというひろびろとした精神を持つべきなのです。ですから、東南アジアやアフリカの人びとに布施をするのも「してあげる」などという思い上がった、チッポケな精神ではなく、世界から恩を受けているのだから世界に恩を返すのは当然だという淡々たる気持でなすべきでしょう。これが立正佼成会の布施の精神なのです。
(庭野開祖ご法話『躍進』1985.8)
行動
私たちは、世界の動向に無関心であってはなりません。世界に飢餓や貧困に苦しみ、紛争などの犠牲になっている人が数多くいます。その人たちを救うために、何らかの行動を起こし、慈悲の手を差し伸べるとともに「一乗」精神をお伝えしていくことが大切です。
行動を続けるうちに他者を思いやる心もますます深まり、私たちの生き方そのものも仏さまの願いに沿えるに違いありません。
いつでも、どこでも、だれにでも、そしていつまでも実践できる一食運動を、社会に、そして世界にみんなで推し進めましょう。
1.基本の実践日を、全会員共通の毎月1日と15日とします。
実践日には本仏に生かされていきていることに感謝するとともに、世界平和の祈りを捧げます。
※祈りの言葉については特に指定の言葉はありませんので、自由につくり、まごころをこめてさせていただきましょう。
また、より多くの人への参加を呼びかけることを大切にし、必要に応じて一食の実践日(マイスキップデー)を決めて実践してください。
2.一食の実践は食事に限定しないで、だれもが参加しやすくします。
おやつの一部、コーヒー代など、子どもからお年寄りまで、みんなで実践できる一食運動にしましょう。
3.毎年5月は「一食啓発月間」。
5月には立正佼成会の制定による「青年の日」があります。青年が中心となり、会員の皆さん、地域の皆さんに一食運動の精神をひろくお伝えしましょう。
行動の成果
一食を捧げる運動を通して寄せられた浄財は「ゆめポッケ・キッズキャンぺ―ン」「一乗ボランティア」といった本会独自の平和活動や国内外のNGO(非政府機関)との協力で進められる平和推進の取り組み、地震をはじめとする緊急支援などにあてられています。
詳細は、「一食を捧げる運動」ホームページでご覧いただけます。
☆一食を捧げる運動ホームページURL http://www.ichijiki.org/
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