〈美しき母国・モンゴルを守るために〉 シンジェー・ボロルチメグ

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東北大学大学院生
シンジェー・ボロルチメグ

サイン バイノ
(モンゴル語で「こんにちは」の意味です。皆さん覚えておいてくださいね)
  改めまして、こんにちは。
 モンゴル国の首都であるウランバートル市出身のシンジェー・ボロルチメグと申します。日本人の皆さんに「ボロル」と呼ばれています。氏名のボロルは日本語に訳すと「水晶・Crystal」の意味を表しています。

発展するウランバートル市内

発展するウランバートル市内

 私の母国モンゴルは、東西に2,392km、南北に1,259kmの国土を持ち、日本の約4倍の大きさがあります。しかし、総人口は日本の約4/1しかありません。モンゴルの北はロシア、南は中国に接している大陸の国です。中央部から東部 にかけて草原が多く 南部や西部は砂漠地帯、北部は森林地帯になっている。海には接していないが、山・湖・川・大草原と自然豊かな国です。
 ちなみに、私の親が旅行会社を経営して20年ほどの経験があってモンゴルでの安全な案内ができるので、皆様是非モンゴルに遊びに来て下さい。モンゴル国に興味がある方は何でも私に声をお掛けして下されば嬉しいです。

モンゴル国の美しい自然

モンゴル国の美しい自然

 現在、東北大学大学院で環境問題に関する勉強をしています。特に廃棄物のリサイクルに着目して研究を行っています。なぜこのテーマに興味を持つようになったかというと、開発途上国において、急速な経済成長と人口流入による都市化が進んでいます。
 モンゴル国においても総人口の約4割以上が首都ウランバートル市に居住して、それに伴って廃棄物の排出量が増加して、それをどう処理するかが大きな課題となっています。その問題の解決に自分なりに貢献できるようになりたいと思ったからです。
 私は今年1月の上旬に修士号取得のための修士論文を書きました。その「修士論文発表会」でのレジュメの中から「はじめに」の部分をご紹介します。私がこのテーマを選び、学んだ理由を分かってもらえると思います。

プラスチック製容器包装廃棄物の適正処理と再資源化に関する研究

-日本とモンゴル国の比較を事例に-

はじめに ‐研究の背景と必要性-

 日本においては、使い捨て文化に伴うプラスチック製容器包装廃棄物(以下、容リプラと表記)の急増や資源の枯渇問題に対応するため、適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図ることを目的として1995年に容器包装リサイクル法(以下、容リ法と表記)が成立し、容リプラは2000年から本格的なリサイクルが始まった。容リプラは総廃プラスチック量の半分以上を占めているが(湿重量比率で66.1%、2014) 、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等の混合物質で構成されているため、リサイクルが容易ではない 。容リプラのリサイクルは自治体の負担が重く、リサイクルにかかる運搬・処理費用が高い上、選別に手間がかかる 。また、再資源化製品の売却価格が安く、輸送効率が悪いなどの問題も抱えている。

 一方、モンゴル国は総人口の約4割以上が首都ウランバートル市(以下UB市)に居住し、都市化とともに一般廃棄物の排出量や組成も変化している。とりわけプラスチック製品は今ではあらゆる場所、様々な用途で用いられているため、UB市から排出される一般廃棄物の中で廃プラスチックが占める割合は約22%である 。日本における平均的な廃プラスチックの割合は約11%なので 、モンゴル国が日本よりも約2倍のプラスチック製品を消費し、廃棄していることが分かる。そのため、早急に廃プラスチックの、とりわけ容リプラの適正処理・リサイクル政策の導入が必要である。本研究では、日本の容器包装リサイクルの成果と経験を考察するため、仙台市と青森市を事例にプラスチック製容器包装リサイクルの実態と課題を分析する。その際、主に容リプラ組成の違い、リサイクル政策の導入効果、再資源化技術の特徴と有効性などを検証し、今後、モンゴル国のUB市においてどのような政策と技術を導入していくべきかについて分析考察する。

 今後、母国で公務員になって環境問題の改善策の作成に、自分なりに役に立つことを目指しています。
 どうぞ宜しくお願い致します。

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