【第4回】この世界の仕組みを理解すれば人生がより楽しくなる!! 平塚真弘(東北大学大学院 准教授)
- 2017/2/1
- 自分を創る
第4回
この世界の仕組みを理解すれば人生がより楽しくなる!!
― 宗教観を素粒子レベルで紐解いてみる ―
平塚真弘(東北大学大学院 薬学研究科 准教授)
○波動エネルギーと縁起観
前のコラムでもお話ししたように、人間はDNAの設計図を利用してタンパク質を合成し、細胞をつくり、それが集まり各臓器になり、個体を形成します。DNAやタンパク質は炭素や水素などの原子がつながったものです。原子をさらに細かくすると、原子核(陽子、中性子)と電子からなり、さらにそれらは素粒子からできています。
素粒子はさらに「超ひも」と呼ばれるいろいろな周波数で振動する極微少なものからできていると考えられています。したがって、人間の体からは無数に存在する「超ひも」がその振動から生じる無限とも思われる波動エネルギーを出していると想像できます。おそらく、私達の「思い」や「願い」、あるいは「行い」はすべて波動エネルギーとして体から放出され、すべての人や物に影響を及ぼしているのでしょう。
テレビはチャンネルを変えることによって、いろいろなテレビ局の番組を見ることができますが、これは各テレビ局の出している周波数を受信機がキャッチしているからです。したがって、私達の「思い」「願い」「行い」は特定の周波数をもつ波動エネルギーとなって放出され、その周波数をキャッチできる無数の人や物に伝えられて、相互反応を起こし、最もふさわしい結果となるのではないかと考えられます。まさしく、これは仏教の「縁起観」のメカニズムと言えるかもしれません。そう考えると、親やご先祖様は自分とかなり似ているDNAの並びを持っているため、体から自然に放出される波動エネルギーの質も似たものとなり、同様の因縁果報をたどる、つまり、先祖から子孫まで同じような体験や生き方をする可能性が高くなると考えられます。
では、ご先祖様から引き継いだ因縁は自分でどうすることもできないのでしょうか?私は、そうではないと思います。幸い、人間は他の生物と異なり、高度な脳が発達しています。何も考えずに、心の欲するがままに行動すれば、遺伝された宿命どおりの因縁果報かも知れません。しかしながら、本来持っている我欲を自制しながら、宇宙の真理(メカニズム)を理解し、自分の頭で考え行動することで、一念や行動から放出される波動エネルギーの質を自らコントロールできると考えられます。
(第5回に続く。次回更新は2017年3月1日です。どうぞ、お楽しみに!!)
※ お知らせ ※
来る2月15日「涅槃会」式典において、平塚真弘先生のご講演開催のお知らせを掲載いたしましたが、諸般の事由により中止・延期となりました。延期開催の日程等の詳細が決まり次第、本ホームページ原稿内にてご連絡をさせて頂きます。ここにお詫びを申し上げますと共に、ご報告をさせて頂きます。
【著者プロフィール】
宮城県女川町出身。石巻高校卒業後、東北大学大学院修了。
大学院卒業後は東北大学医学部助手、東北薬科大学講師、スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員等を経て、現在、東北大学大学院薬学研究科准教授。薬学博士。