今月の『佼成』会長法話は、「怠け心に負けない」がテーマです。私は怠け心がいっぱいですが、皆さんはいかがですか?
今月のポイントは、次の二つに絞ってみました。
一つ目は、15頁の中頃になる「自分がなぜ信仰しているのか、なんのために日々精進するのかという、目標や目的をつかむことが、喜びのうちに精進する基本となる」という言葉です。
信仰の目標や目的がはっきりしていませんと、どうしても途中で怠けたり、くじけたりします。一般的な信仰の目標、目的とは、病気を治したい、お金を儲(もう)けたい、子どもを立派に育てたい、仕事を成功させたいなどたくさんあるでしょう。しかし、せっかくなら最高の目標・目的を持ちましょう。最高の目標・目的とは、「仏になる」ことです。「仏になる」とは、「自他の仏性を拝めるようになる」ということでもあります。
つまり、自分も他の人も、みんな仏の子であり、仏と同じ尊いいのちを有しているという見方ができることです。この目標を持って精進すると、人と仲良くできます。しっかりとした自信がついてきます。出来事の変化にとらわれることなく、大安心で生きていけるようになります。
二つ目は、16頁の終わり頃になる「“自分を待っていてくれる人がいる”と思うとき、人は自己中心の思いから離れ、その人の役に立ちたいという願いが湧いてきて、精進の一つ一つが喜びや楽しみに変わる」という言葉です。
人間の究極の幸せは、①人から愛されること、②人から必要とされること、③人の役に立つこと、④人からほめられること、だそうです。その意味でも「認めて・ほめて・感謝する」実践は、人を究極の幸せにする力をもっていると言えます。しっかり、実践していきましょう。
罪の償(つぐな)いを終え、見事に社会復帰された方がいました。その方が、なぜ見事に社会復帰できたのか、私は次の三つだと気づきました。
一つは、彼を待っていてくれた温かい家族がいたこと。二つは、彼を尊いいのち(仏性)を持つ人と見てくれた素晴らしいサンガの仲間がいたこと。三つは、彼はとても働き者で、そんな彼を頼りにしてくれる職場の社長さんがいたこと。
こんな人たちが、人を怠けることなく、くじけることなく、正しい道に導いてくださるのだと思いました。
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、自粛生活も長くなりました。徐々に緩和の方向に進んできましたが、油断は禁物です。今後とも用心し、新たな感染拡大にならないよう、規律正しい生活を心がけましょう。これも大切な精進です。
合 掌
2020年6月1日
立正佼成会仙台教会
教会長 近藤雅則
*『佼成』(6月号)の会長法話は、本会本部のホームページよりご覧いただけます。下記のWebアドレスをコピー&ペーストの上、お読みください。
立正佼成会ホームページ「今月の会長法話」
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