【こころの彩時記21】💖「慈しみ」の実践
- 2020/6/1
- 自分を創る
このたびの新型コロナウイルスの感染症によって亡くなられた方のご冥福と、罹患された皆さま、そして感染拡大により生活に影響を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
仏さまの教えの根本は、「智慧」と「慈悲」といわれています。
今、全世界の医学や医療関係の方が、人類の「智慧」と「叡智」を総結集して、治療薬、そして予防ワクチンの開発に取り組んでくれています。
また、①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗いの励行といった基本的な感染対策や、「3密(密集、密接、密閉)」の回避といった新しい基本的生活様式も、私たちが“自らのいのち”と“他者のいのち”を守る、生きた人類の「智慧」の結晶といえましょう。
では、お釈迦さまが現代に生きていらしたなら、どのようなお言葉で「慈悲」について私たちに教えてくださるのか?そう思いを馳せたとき、現代を生きる私たちへの「祈り」、「励まし」とも思えるお釈迦さまのお言葉を思い出しました。
《慈しみ》
一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ。
一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。
何びとも他人を欺(あざむ)いてはならない。
たといどこにあっても他人を軽んじてはならない。
互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。
この慈しみの心づかいを、しっかりとたもて。
(『ブッダのことば スッタニパータ』中村元訳、岩波文庫より)
新型コロナの直接の関連はなくても、ネットによる不当な誹謗中傷で自らの命を絶った人もいます。また、さまざまな目を覆いたくなる事件も後を絶たない今日。
このお釈迦さまの言葉を胸に、このお心をわずかでもわが心として、“新しい日常”の生活様式を実践していきたいと思います。