🍀「人生は、習慣の織物」 教会長 岩間由記子(『佼成』令和7年2月号「会長法話」を拝読して)

 いよいよ立春を迎えます。乙(きのと)巳(み)二黒土星中宮の年が始まります。
 昨年、私たちは再出発の時を迎えて~迷いの中で一歩踏み出しました。本年は、踏み出した一歩をさらに確からしく進めて行きたいと思います。さまざまな場面の対話を通じて紡がれた信頼によって「即是道場」「手放す」「惜しみなくつながる」を実践します。
 それが、日々新たな心で、元気に活き活きと精進することに繋がると信じるからです。

会長先生 R7.2月号(決定) 2月号『佼成』のご法話「未来を育てる」

 「ガサガサした世の中」をつくっているのは……

〇目の前の三つミカンを二人でどう分けますか?~一人が「一つは仏さんにお供えして、一つずつ分ける」と答えると、先生は「何をいっている。一つ半ずつ分けるのだ」と、たしかに算数の問題ではそれが正解。なんとガサガサした世の中になったことか……。
 人の心に潤い余裕のない「ガサガサした世の中になった大きな原因」は、⇒幼児教育宗教的情操の大切さととものに、人知を超えた存在を「拝む世界をもっていないこと」

(花岡大学さんと吉岡たすくさんの対談から)

〇「『いただきます』は、自分の命のために、他の生命を『いただいている』ことを、食事のたびに意識し、感謝する言葉」(村上和雄)です。命をはぐくむ大自然、そして神仏、さらには食卓に食物を届けてくださる多くの方への感謝の意味をこめた言葉であり、つまり「拝む心」のあらわれです。
 功利や合理性だけを見る親や大人の心や態度が、次代を担う人たちの心に大きく影響することが心配でならないのです。

 未来は「いま・ここ」にある

 尊いものを拝む宗教文化は日本だけでなく、どこの国にもあります。つまり、人間にはみな拝む心が具わっているといえるのです。であれば、そのことを忘れている人に拝む心をとり戻してもらい、子どもには尊いものを敬い拝む親や大人の生活実践の姿を見せていくことが大事です。毎日の読経供養は、大切な機会です。
 未来の出発点は、「いま」だからです。いま・ここで私たちが心を磨き、できることを精いっぱい実践することが、次代を担う子や孫の心を育て、みんながお互いの仏性を信じ合える「未来を育てる」ことになるのです。
 目には見えない未来、まだ来ない未来は、「いま・ここ」にある私が・私たちが成長し向上すればするほど、より明るい未来が築かれるということです。
 人を植えること=周りに居る幼少年、青年たちが生きる未来は、そのまま「いま・ここ」にあることを実感させられました。「いま・ここ」は、私たちの人生であり、日常の積み重ねです。

〇家庭に安らぎをもたらす言葉

『ありがとう』~今日も生きている、生かされている。この奇跡―有り難いこと=ありがとう。「ありがとう」、「おかげさま」は感謝をあらわします。

『いただきます』~食事のたびに、意識し感謝する言葉。

『ごちそうさま』~ご馳走⇒馳も走も走る。お客様を迎えるために、走りまわる。それに対して、感謝の言葉。

 三つの言葉の意味を問い直し、味わい、そして、仏作仏行~毎日の身・口・意は、未来につくる。ボーっとしてはいられない。さあ、心をみつめて、意識して、口にする習慣を大切にしたいものです。
 「人生は、習慣の織物」、織りあがる布は人を包み、我が身を温める…私たちの未来です。

合 掌

 令和七年二月

立正佼成会仙台教会
教会長 岩間由記子

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