“家庭を調えることが平和社会実現の出発点!” 教会長 近藤雅則(平成30年3月)
- 2018/3/1
- 心を創る
『佼成』3月号の会長法話は、本会創立の月ということで、「地域の人びとと共に、幸せに」がテーマ。中でも、印象深いのは次の言葉です。
☆(地域の)みんなが幸せになることによって、私たち佼成会会員の幸せもある・・・。
☆菩薩のような人がたくさん住む地域にしていくことが、みんなの幸せを願う私たちの理想ではないでしょうか。
☆家族がみんな仲よく、それぞれが敬いと親愛で結ばれて、心安らいでいる。“わが家”をそういう家庭にすることが、地域全体の幸せの出発点になるのです。
今月5日は、立正佼成会の創立80周年の大切な日です。「法華経に示された人間の生き方を知ってもらい、本当の幸せを自分のものにして頂きたい」。庭野日敬開祖は、こうした願いをもって、昭和13年3月5日に立正佼成会を創立したと言われています。この大きな節目を迎えるにあたり、私たち会員は、教団の礎を築かれた開祖さま・脇祖さまをはじめ、先輩幹部の方々に感謝の心を表すとともに今後のさらなる精進を誓い、生きがいにあふれた人生を歩んでいくことが肝要だと思います。
私たち佼成会会員にとって、もっとも重要な道場はどこでしょうか?それは“各家庭”です。教えを学び、それを家庭の中で実践してこそ信仰の功徳が花咲くのです。そうなれば、信仰心の薄い家族の方も信仰の素晴らしさを実感します。そして家族みんなで教えを実践すれば、功徳はさらに大きく膨らむのです。
本会の会員綱領に「家庭・社会・国家・世界の平和境建設のため・・・」とありますように、世界の平和も家庭から始まるというこの順序が大切なのです。佼成会会員の家庭が率先して、仲よく、それぞれが敬いと親愛で結ばれて、心安らぐようになりたいものです。
残念ながら、現代の日本社会において宗教は信頼されていません。不透明で危険なものといった認識さえあります。これは、宗教(団体)が自分の教団の発展のみを求めて強硬な布教活動を展開してきたことが大きな原因だと思います。
80周年を迎えた本会は、今後とも社会の一員として、社会の人たちと共により良き社会を築いていくことが大切だと思います。仙台教会でも東日本大震災の被災者支援、清掃奉仕、ユニセフ募金、アフリカに毛布を送る運動、一食を捧げる運動などさまざまな社会活動を行っています。こうした活動を通して、他を思いやる豊かな心を育てていくことが、地域社会における本会の大切な役割だと思います。
「世界全体が幸福にならない内は個人の幸福はあり得ない」これは宮沢賢治の言葉です。この言葉を胸に、地域社会の人たちと共により良き社会を築いていきたいと思います。
合 掌
平成30年3月1日
立正佼成会仙台教会
教会長 近藤雅則