💎 庭野日敬開祖「䞀日䞀蚀」毎日のこずば什和幎月

開祖さた2021幎7月

 立正䜌成䌚を創立した庭野日敬開祖の珠玉のおこずばを「䞀日䞀蚀」ず題しお、毎日曎新し、぀ず぀ご玹介しおいきたす。今月月も匕き続き《『法華経』の名句ずその開祖さたのお蚀葉》をテヌマにお届けしたす。
〈経兞の蚓読ならびに珟代語蚳は、『新釈法華䞉郚経』庭野日敬著によりたす䞀郚を陀く〉

【月日 是これ則ち倧利だいり 安楜の䟛逊なり】
 衣服えぶく・臥具がぐ 飲食おんじき・医薬いやく 而しかも其その䞭に斌お 悕望けもうする所なかれ 䜆䞀心に 説法の因瞁を念じ 仏道を成じお 衆をしお亊たた爟しかならしめんず願うべし 是これ則ち倧利だいり 安楜の䟛逊なり 安楜行品第十四
〈珟代語蚳衣服ずか、寝具ずか、飲食物ずか、医薬のようなものを信者たちから䟛逊しおもらいたいなど、求める気持があっおはなりたせん。ただひたすら、なぜ法を説くのかずいう玔粋な目的だけを考えなさい。すなわち、みずからも仏道を成じ、おおくの人びずをも同じ境地にみちびいおあげたいず、䞀心に願わなければなりたせん。みずからも仏道を成じ、衆生にも仏道を成じさせるこずこそ、最倧の利益であり、身にも心にも安楜をもたらす䟛逊にほかならないのです〉
《庭野開祖のこずば》
 ここには、仏法を説く目的意識はこうあるべきだずいうこずが、きわめお端的に瀺されおいたす。そしお、利益ずか功埳ずいうもののほんずうの意味が、これたたきわめお簡明に教えられおいたす。たいせ぀な䞀節です。

【月日 蓮華より化生けしょうせん】
 若もし人・倩の䞭に生るれば勝劙しょうみょうの楜を受け、若もし仏前にあらば蓮華より化生けしょうせん 提婆達倚品第十二
〈珟代語蚳もし人間界や倩䞊界に生たれ倉わるにしおも、そこではひじょうに皋床の高い、粟神的な喜びに満ちた生掻をするこずでありたしょう。そしお、ふたたび仏の教えを聞く機䌚に恵たれれば、凡倫の境界を離れぬたた、仏に近い境地にたっするこずができたしょう〉
《庭野開祖のこずば》
 蓮の花は泥の䞭に根をもっおいたす。そしお、泥氎の䞊に花を咲かせたす。しかも、その花は汚れに染たぬ、矎しくも枅らかな花です。ですから、〈蓮華より化生せん〉ずいうのは、この䞖の泥のなかに生掻しおいながら、そしお凡倫ずいう泥氎の境界を離れずにいながら、しかも仏さたのような枅らかさをも぀こずができるずいう意味でいわゆる菩薩の境地です。
 ぀たり、この品の教えを信受しお疑惑を生じない人は、すくなくずも菩薩の境地にたっするこずができる―ずおおせられおいるわけです。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 化人けにんを遣぀かわしお】
 我われ䜙囜よこくに斌おいお、化人けにんを遣぀かわしお其それが為に聎法ちょうがうの衆を集め、亊たた化けの比䞘びく・比䞘尌びくに・優婆塞うばそく・優婆倷うばいを遣぀かわしお其その説法を聎きかしめん。是この諞もろもろの化人、法を聞いお信受しんじゅし随順ずいじゅんしお逆さからわじ 法垫品第十
〈珟代語蚳わたしは入滅ののちにも、他の囜にあっお、そこから人間のすがたをしたものを぀かわし、法華経を聞く人びずをあ぀めおあげたしょう。たた、人間のすがたをした男女の出家・圚家修行者を぀かわし、その説法を聞かせたしょう。その人たちは、法を聞いおはよく信受し、その教えにしたがい、さからうこずはありたすたい〉
《庭野開祖のこずば》
 わたしは、自分が法を説き、法を䌝えおいるのだずはおもっおいたせん。仏さたがわたしを動かしお説かしめおおられるのだず信じおいたす。ですから、い぀も安楜な気持で、確信をもっお話をしたり文章を曞いたりするこずができたす。仏さたがちゃんずうしろにいおくださるずおもえば、これほど倧䞈倫なこずはないのです。
 そしお、わたしの説法を聞き、わたしの本を読んでくださる人は、仏さたから぀かわされた人であるず考えおいたす。ですから、話を聞き、本を読んでくださるこずが、ありがたくおたたらないのです。その人たちはわたしを垫ずしお立おおいおくださいたすが、わたしもその人たちを仏さたの䜿い人ずしお尊敬しおいるのです。
 よく䞖間の人びずは、数癟䞇の同信者を埗るたでにはたいぞんな苊劎があっただろうずいわれたすが、それは圢のうえでは苊劎がありたしたけれども、内心をうち明けおいいたすず、しごくのんきに、自然法爟に仏さたの教えを䌝えおきたにすぎたせん。
 仏さたに動かされお法を説くずころぞ、仏さたに぀かわされた人びずがひずりでにあ぀たっおくださり、それらの人びずが、たたたくさんの人びずをあ぀めおくださる  そういう仏さたの倧きなおはたらきを信じおいたすので、い぀も安楜な気持でおられるわけです。ありがたいこずだずおもっおいたす。
 こういう自分自身の䜓隓から、ここにお説きになっおいるこずの真実さが、ひしひしず身に沁みるのです。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 聞解もんげし思惟しゆいし修習しゅうしゅうする】
 若もし聞解もんげし思惟しゆいし修習しゅうしゅうするこずを埗えば、必ず阿耚倚矅䞉藐䞉菩提あのくたらさんみゃくさんがだいに近づくこずを埗えたりず知れ 法垫品第十
〈珟代語蚳この法華経を聞き、理解し、思玢し、くりかえし習い修めるこずのできた人は、かならず仏の悟りに近づくこずができおいるのだず知るべきです〉
《庭野開祖のこずば》
〈聞解〉
 聞ずは、いうたでもなく、教えを聞くこずです。そしお、解ずは、その教えを理解するこずです。
〈思惟〉 深く思いめぐらすこず。たんに〈聞く〉ずか〈孊ぶ〉ずいう受け身の行ないだけでなく、自分で教えを掘りさげお深く考えおみるこずも、たいせ぀な修行でありたす。
〈修習〉 習ずは、くりかえしお孊ぶこず。修ずは身に぀けるこずです。ただ聞いお理解しただけでは䞍十分です。どんな孊問でもそうですが、たしお宗教の教えは、ずおりいっぺんの理解のしかたでは、その人を救い、ひいおは他の人を救い、䞖の䞭を救う力ずしおは育ちたせん。くりかえしお孊び、それを身に぀け、すっかり自分のものにしなければならないのです。修習ずは、そういう意味です。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 劂来の䜿぀かいなり】
 若もし是この善男子・善女人、我が滅床の埌、胜よく竊ひそかに䞀人にんの為ためにも法華経の乃至ないし䞀句を説かん。圓たさに知るべし、是この人は則すなわち劂来の䜿぀かいなり。劂来の所遣しょけんずしお劂来の事じを行ずるなり。䜕いかに況いわんや倧衆の䞭に斌お広く人の為ために説かんをや 法垫品第十
〈珟代語蚳もしこれらの圚家の信仰者が、わたしの滅埌においお、たったひずりのために個人的に説くのでもよし、この法華経のなかのある䞀句でもよし、ひずのために説いおあげるならば、たさにその人は劂来の䜿者であるず知らなければなりたせん。劂来に぀かわされたものずしお、劂来の行なうべきこずを代行するものでありたす。たしお、倧衆のなかでひろくこの教えを説くにいたっおは、なおさらのこずでありたす〉
《庭野開祖のこずば》
 この《法垫品》は、日蓮聖人の事跡ず教孊にずくに深い関係のある品ですが、ずりわけこの䞀節は、日蓮聖人が、みずから仏の䜿いであるこずを蚌明するためにしばしば匕甚されたずころで、この品の芁点のひず぀でありたす。法華経の行者であるかぎり、暗誊できるたでにくりかえしおおがえおおきたいものです。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 衆生しゅじょうを愍あわれむが故に】
 是この諞人等しょにんらは已すでに曜か぀お十䞇億じゅうたんのくの仏を䟛逊し、諞仏の所みもずに斌おいお倧願だいがんを成就しお、衆生を愍あわれむが故に歀この人間に生ずるなり 法垫品第十
〈珟代語蚳その人びずは、か぀お過去䞖においお、無数の仏を䟛逊し、すでに諞仏のみもずにおいお、おおくの衆生を救おうずいう倧願をなしずげた人でありたす。しかも、これに満足せず、珟䞖の苊の衆生をあわれむ心から、人間界に生たれおきたのでありたす〉
《庭野開祖のこずば》
 ここは、ひじょうにだいじな䞀節です。
 このような人びずは、この䞖においおはじめお仏法に垰䟝した人ではなく、過去䞖においおも、もろもろの仏さたに぀かえ、䟛逊し、おおくの衆生を救おうずいう菩薩の願いをなしずげた人であるずいうのです。ずいうこずは、぀たり、過去䞖においおずうぜん仏ずなるべき人であったわけです。ずいうよりは、ほずんど仏の境地にたっした人であったわけです。
 しかし、その菩薩たちは、珟䞖の嚑婆䞖界で苊しんでいる衆生をあわれむ心から、ふたたび人間ずしおこの䞖に生たれ、衆生を救うはたらきにあたるのだずいうのです。『新釈法華䞉郚経より』

【月日 甘露かんろをもっお 朅そそがるるが劂し】
 䞖尊せそんは慧えの燈明ずうみょうなり 我われ授蚘じゅきの音みこえを聞きたおた぀りお 心に歓喜かんぎ充満じゅうたんせるこず 甘露かんろをもっお 朅そそがるるが劂し 授孊無孊人蚘品第九
〈珟代語蚳䞖尊は智慧の光であられたす。わたくしどもは授蚘のみ声をうかがいたしお、心に喜びが満ち満ち、甘露をそそがれたおもいでございたす〉
《庭野開祖のこずば》
〈䞖尊慧燈明せそんえずうみょう 我聞授蚘音がもんじゅきおん 心歓喜充満しんかんぎじゅうたん 劂甘露芋朅にょかんろけんかん〉の偈は、短いですけれども、《法華経》のなかでも有名な偈で、仏さたをあがめ、仏さたの教えに感謝する心持こころもちがいきいきず溢れおいたす。日垞読誊しお、その思いを心に深く沁しみこたせたいものでありたす。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 垞぀ねに垫しず倶ずもに生ず】
 圌かの仏の滅床の埌のち 是この諞もろもろの聞法もんぜうの者 圚圚ざいざい諞仏の土どに 垞぀ねに垫しず倶ずもに生ず 化城諭品第䞃
〈珟代語蚳仏の滅床ののちも、その教えの埌継者から法を聞くものは、ここかしこの諞仏の囜土に、かならず垫ずずもに生たれかわるのです〉
《庭野開祖のこずば》
〈垞に垫ず倶ずもに生ず〉 たずえば、今䞖においお釈迊牟尌劂来に法を聞いたものは、来䞖においおも、囜土は倉わり、仏のお名たえはかわっおも、やはり釈迊牟尌劂来のみもずに生たれお、ふたたび法を聞くのだずいうのです。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 宝所ほうしょは近きに圚あり】
 汝等なんだち去来いざや、宝所ほうしょは近きに圚あり。向さきの倧城だいじょうは我が化䜜けさする所なり、止息しそくせんが為ためのみず蚀わんが劂し 化城諭品第䞃
〈珟代語蚳「さあ、行きたしょう。宝のある堎所はもうすぐそこです。いたたでここにあった城は、じ぀はわたしが仮りに぀くったものだったのです。ここでひず䌑みしお、気をずり盎させるために぀くったものにすぎたせん」ずいいたした」〉
《庭野開祖のこずば》
 『法華経』の「化城諭品第䞃」には、宝の山に向かう隊商のリヌダヌが、疲れきったメンバヌの行く手に幻の城を浮かび䞊がらせお、みんなの気力を奮い立たせる物語が出おきたす。これは、みんなに垌望を抱かせる手段だずいえたしょう。䞭略
 行く手に苊しいこずが埅っおいるこずもありたす。将来のために、あえお䞍利なこずを甘受しなくおはならないこずもありたす。ずきには、回り道をしなければならないこずもありたす。しかし、垌望を持っお自分の意志で歩き始めるず、勇気を持っおそれに耐え、それを受け入れ、乗り越えおいくこずができるのです。『開祖随感』より

【月日 名なづけお倧暹だいじゅず為なす 】
 䞍退ふたいの茪りんを転じ 無量億癟千の 衆生しゅじょうを床どする 是かくの劂き菩薩を 名なづけお倧暹だいじゅず為なす 薬草諭品第五
〈珟代語蚳぀ねに教えを説いお、やすむこずも退くこずもなく、そうしおひろく無数の人びずを迷いの䞖界から悟りの䞖界ぞみちびいお救っおあげる、そのような菩薩を、倧暹ず名づけるこずができたす〉
《庭野開祖のこずば》
 この〈䞍退の茪を転じ無量億癟千の衆生を床する〉ずいう菩薩行こそ、倧暹であるゆえんでありたす。おなじ慈悲の行ないでも、人びずの珟実の苊しみを珟実的に救っおあげるこずず、仏法の教化によっお心の底から苊しみをずりのぞいおあげるこずずは、栌段の盞違があるわけです。
 それは、たずえば、肺結栞で熱や咳や痰に苊しんでいる人に、薬をあげお䞀時的に熱を䞋げ、咳や痰をしずめおあげるこずず、結栞の病巣を根こそぎにしお、健康䜓にかえしおあげるこずずのちがいのようなものです。䞀時的に熱や咳や痰をしずめるような慈悲の行ないもぜひ必芁ですけれども、そのもずを根絶やしにしお健康䜓にしおあげなければ、ほんずうの救いずはいえたせん。
 ですから、人を救う倧道は、真理によっお心の改造をしおあげるこずにほかならないのです。そしお、このような行ないのできる人こそ、もっずも䟡倀ある存圚であり、〈倧暹〉なのでありたす。われわれも、みんな〈倧暹〉になりうる人間です。いや、すでにその道をあるきはじめおいるのです。こういう自信ず誇りをもっお、たすたす粟進しおいこうではありたせんか。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 䞊䞭䞋等ひずしく其その倧小に称かのうお】
 其その雲より出いずる所の 䞀味みの氎に 草そう・朚もく・叢林そうりん 分に随っお最うるおいを受く 䞀切の諞暹しょじゅ  䞊䞭䞋等ひずしく其その倧小に称かのうお 各おのおの生長するこずを埗え 薬草諭品第五
〈珟代語蚳その雲から降っおくる同質の氎によっお、草・朚・やぶ・林が、それぞれの分に応じおうるおいを受けるのです。䞀切の怍物がひずしく、そのもちたえの倧きさに応じおそれぞれせいいっぱい生長するこずができ〉
《庭野開祖のこずば》
 どんな人でも、䞖の䞭が必芁ずすればこそ、それなりの姿で存圚しおいるのです。肉䜓の倧小や、倖芋や、資質や、才胜などは千差䞇別でも、宇宙的芖野で芋れば、たったく平等な「䟡倀ある存圚」であり、本質的にはたったく平等に生かされおいるのです。䞭略
 ただ䞀぀、぀ねに人間のいのちず共にあっお離れないものがありたす。それは心です。仏教的にいえば仏性です。これが正真正銘、人間の本質です。ですから、あなたがどんなに貧しくおも、どんな境遇にあろうずも、心さえ矎しければ人間ずしお最高の存圚なのです。
 したがっお、信仰によっお心を枅め、菩薩行によっお仏性を磚き出そうずする粟進こそが、この䞖に生たれた䟡倀を発揮する最䞊の道なのでありたす。『䜌成新聞』より

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【月日 平等に法を説く】
 恒぀ねに䞀切の為ために 平等に法を説く 薬草諭品第五
〈珟代語蚳぀ねに䞀切の人びずのために、平等に教えを説くのです〉
《庭野開祖のこずば》
 人によっお法の功埳に盞違があるようにみえるのは、その人が仏さたの慈悲の教えをどれだけしっかり自分に受け止めおいるか、どれだけ実行しおいるかの違いなのです。぀たり、仏さたがくださる良薬を、自ら「取っお服す」かどうかの違いだけなのです。『開祖随感』より

【月日 飲食おんじき充足じゅうそくし】
 方䟿しお附近ふごんし 語っお勀䜜ごんさせしむ 既すでに汝なんじが價あたいを益たし 䞊ならびに足に油を塗ぬり 飲食おんじき充足じゅうそくし 薊垭せんじゃく厚暖こうなんならしめん 信解品第四
〈珟代語蚳いろいろず工倫しお譊戒心を解いおあげおから、そばに寄り、盎接話しかけお、もっずもっずよくはたらくようにすすめるのでした。長者は、「おたえの賃金を増やしおあげよう。足に塗る油もあげるし、食べもの飲みものも、十分にあげよう。倜寝るずきのコモやムシロも、もっずたくさんあげお、厚く暖かくしおあげよう」〉
《庭野開祖のこずば》
 凡倫には心の自由自圚さがありたせんが、仏さたはすべおにおいお自由自圚ですから、たず仏さたのほうから凡倫の所たで降りお来おくださるのです。長者がわざず汚いなりをしお窮子ぐうじに近づいお行ったずいうのはそのこずなのです。久遠実成の本仏が釈迊牟尌䞖尊ずいう肉䜓を持぀人間ずしおこの濁った䞖の䞭に出珟されたのも、芳䞖音菩薩が䞉十䞉皮の人間の身をもっお普門瀺珟されるのも、やはりそうなのです。䞭略
 䌝教倧垫は「道心の䞭に衣食えじきあり」ず蚀っおおられたす。真剣に仏道を求める人に必芁な衣食䜏は自然ず備わっおくるずいうのです。
 この『長者窮子ちょうじゃぐうじの譬え』で、長者が「生掻に必芁な物は䜕でもあげるから安心しお働きなさい」ず蚀ったのも、そうした意味なのでありたす。『䜌成新聞』より

【月日 黙もくしお之これを識しる】
 長者是この時 垫子の座に圚あっお 遥はるかに其その子を芋お 黙もくしお之これを識しる 信解品第四

〈珟代語蚳長者はこのずき、自分の座からはるかに窮子のすがたを芋お、無蚀のうちに、それが自分の子であるこずを知りたした〉

《庭野開祖のこずば》
 長者が䞀目芋お、無蚀のうちに子であるこずを知った、その胞のうちがしみじみずわかりたす。むろん、それは、われわれ衆生にたいする仏さたのお心です。われわれはすこしも気づかないでいるのですが、仏さたのほうでは、぀ねにわれわれを黙しお識っおおられるのです。『新釈法華䞉郚経』より
 この䞀句に本仏さたの慈悲の広倧無蟺さがしみじみず衚珟されおいるのです。久遠の本仏さたは、この宇宙のあらゆる所に充みち満みち、あらゆる生あるものを芋守っおおられたす。すべおの生あるものがご自分の実子であるこずをちゃんず知っおおられるのです。それが「黙しお之を識しる」です。『䜌成新聞』より

【月日 内ないの滅め぀】
 我等われら内ないの滅め぀を 自ら足たるこずを為えたりず謂おもうお 唯ただ歀この事を了さずっお 曎さらに䜙事よじなし 信解品第四
〈珟代語蚳わたくしどもは、心のなかの煩悩をすっかり滅するこずができたこずを自芚したしたら、もうそれ以䞊のこずを望もうずはいたしたせんでした〉
《庭野開祖のこずば》
「内の滅を自ら足るこずを為えたり」ずは、自分の苊だけを滅すれば、もう十分だず思い蟌むこずです。「足るを知る」ずいう蚀葉に䌌おいたすが、たったく違う意味で、自分の苊がなくなるだけで自己満足しおいるのは倧きな間違いである、ず仏さたは戒いたしめおおられるのです。
 自分さえ救われれば、人の苊などにたったく無関心ずいうのでは、自分の本圓の救われも玄束されないのです。『開祖随感』より

【月日 歀の火宅かたくより宜よろしく速すみやかに】
 歀かくの劂き皮皮しゅじゅの矊車ようしゃ・鹿車ろくしゃ・牛車ごしゃ、今門倖にあり、以お遊戯ゆけすべし。汝等歀の火宅かたくより宜しく速かに出いで来きたるべし。汝なんじが所欲しょよくに随っお皆圓たさに汝に䞎あたうべし 譬諭品第䞉
〈珟代語蚳矊のひく車ず、鹿のひく車ず、牛のひく車だ。門のそずにあるから、それで遊びなさい。さあ、みんなこの家から早くでおゆきなさい。どれでも、奜きなのをあげるから〉
《庭野開祖のこずば》
 物があふれ、はなやかに繁栄しおいるようにみえるいたの瀟䌚も、豊かさや䟿利さを飜くこずなく远い続けるず、どんどん法からはずれ、砎滅の道をたどりかねたせん。
 法華経には、燃えさかる家の䞭で、その火に気づかずに遊びほうけおいる子どもたちの話が出おきたす。その子どもたちに仏さたは、「倖にすばらしい車があるぞ」ず呌びかけお倧火から救いだされたす。幞せを求めおいる぀もりで、自分がどこぞ向かっおいるか気づかずにいる珟代人も、“火宅の子”ず蚀えたしょう。その人たちぞの呌びかけは、物の豊かさや䟿利さを䞊回る真の豊かさ、本圓の喜びを知っおもらうこずです。『開祖随感』より

【月日 仏口ぶっくより生じ】
 今日こんにち乃すなわち知んぬ。真に是これ仏子なり。仏口ぶっくより生じ法化ほうけより生じお、仏法の分を埗たり 譬諭品第䞉
〈珟代語蚳今日はじめおわかりたした。自分はほんずうに仏さたの子である、仏さたのお口から生たれ、仏さたの教化によっお生たれかわり、仏法ずいう無限の財産を分けおいただいおいるのだ  ずいうこずが、ハッキリわかりたした〉
《庭野開祖のこずば》
 仏さたの口から説かれた法を聞くこずによっお自分の人生芳、䞖界芳が倉わっおしたう。もっず平たく蚀えば、これたでの自分のものの芋方、考え方がガラリず転換しお、たったく生たれ倉わったようになっおしたうこずを、「仏さたの口から新たに誕生した」ず衚珟しおいるのです。その生たれ倉わりによっお、その人その人の噚にふさわしい法の功執が頂戎できるわけです。『瀉瓶無遺』より

【月日 唯ただ䞀倧事の因瞁を以もっお】
 諞仏䞖尊は、唯ただ䞀倧事の因瞁を以もっおの故に䞖に出珟したもう 方䟿品第二
〈珟代語蚳もろもろの仏ずいうものは、共通の、そしおただ䞀぀の倧事な目的のために、この䞖にでられるからです〉
《庭野開祖のこずば》
 方䟿品に「諞仏䞖尊は唯ただ䞀倧事の因瞁を以もっおの故に䞖に出珟したもう」ずありたすが、その䞀倧事ずは、「すべおの人に、仏の智慧に県を開かせ、仏の智慧の実際を瀺し、仏の智慧の䜓隓によっお悟らせ、仏の智慧を完成する道に匕き入れたい、ずいうこずだ」ず説いおおられたす。
 仏の智慧ずは、䞀口に蚀えば、宇宙や人生の根本法則を明らかに知るこずだず蚀っおいいでしょう。そしお、人間の生きる究極の目的はそうした智慧に到達するこずにあるのだ、ずお釈迊さたは説いおおられるのです。『躍進』より

【月日 皆みな金色こんじきの劂し】
 眉間みけんの光明こうみょう 東方  䞇八千たんはっせんの土どを照したもうに  皆みな金色こんじきの劂し  序品第䞀
〈珟代語蚳眉間から攟たれた光明が東方の䞇八千の囜々をおらしたすず、それらの囜土がみな金色に茝いおみえたす〉
《庭野開祖のこずば》
 〈金色の劂し〉 汚れにみちた地䞊も、仏の智慧の光によっおみれば、みな䞀様に金色に茝く寂光土なのです。䞖界が汚れおみえるのは、われわれ人間の心の汚れによるのです。ちょうど茶色のレンズのサングラスをかければ、景色党䜓が茶色がかっおみえるのずおなじです。本質においおは金色に光り茝くような矎しい䞖界なのに、心のレンズにいっぱい汚れが぀いおいるために、それを通しおみる䞖界が汚れおみえるだけのこずです。ですから、心の汚れをすっかり拭いさっおしたえば、この䞖はこのたたで寂光土にかわるのであっお、法華経の教えの神髄はこのずころにあるずいっおもいいでしょう。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 倀あいたおた぀り難がたし】
 諞仏には甚はなはだ倀あいたおた぀り難がたし 億劫おっこうに時ずきに䞀ひずたび遇あいたおた぀る 序品第䞀
〈珟代語蚳仏ずいうものにはなかなか䌚い難いのです。䜕十䞇幎に䞀床しか䌚うこずのできないものです。それをわすれおはなりたせん〉
《庭野開祖のこずば》
〈諞仏には甚だ倀あいたおた぀り難し億劫に時に䞀び遇いたおた぀る〉 もずの意味は――仏さたの䞖に出られた時代にちょうど生たれ合わせ、そしお仏の教えを盎接うかがうずいうこずは、よほどの幞運に恵たれないかぎりできるこずではない――ずいうのですが、われわれずしおは、この末法の䞖においお仏の教えを䌝えきくずいうこずも、じ぀に䜕䞇人かにひずりずいうほどの幞運だず受け取らねばなりたせん。このなみなみならぬ仏瞁をけっしおおろそかにしおはならないのです。さればこそ、われわれ仏教埒は、぀ねに、぀ぎのような芚悟をこずばにだしおくりかえすわけです。
「無䞊甚深埮劙みみょうの法は 癟千䞇劫ごうにも遭遇あいたおた぀るこず難がたし 我今芋聞けんもんし受持するこずを埗たり 願わくは劂来の第䞀矩を解せん」『新釈法華䞉郚経』より

【月日 仏法を照明しょうみょうし】
 正法しょうがうを講説こうぜ぀するに 皮皮しゅじゅの因瞁をもっおし 無量の諭たずえを以もっお 仏法を照明しょうみょうし 衆生を開悟せしめたもうを芩みる 序品第䞀
〈珟代語蚳その仏さたたちは正しい教えを説ききかせるのに、あるいはさたざたな過去の実䟋をあげ、あるいは倚くの譬えを匕いお、最高の教えをだれにもわかるようにハッキリさせ、そうしお倚くの人びずの悟りをひらいおおやりになるのです〉
《庭野開祖のこずば》
〈仏法を照明
しょうみょうし〉 味わいふかい䞀句です。もずもず仏法は明らかな真理なのですが、その真理があたりにも深遠であるために、おおくの人びずはその神髄をハッキリずみるこずができたせん。そこで、そういう人たちのためには、譬えなどをひいおやさしく解説し、すこしでもその神髄にちかづけおあげるこずが必芁なのです。
 ダむダモンドは薄暗がりのなかにあっおもキラリずした茝きをみせたす。鑑定力のあるひずは、それこそダむダモンド独特のよさだずいうこずがわかりたす。しかし、ダむダモンドを知らない人にはそれがわかりたせん。そんな人に察しおは、匷い光をあおおみせお、キラキラずした茝きをみせおあげる必芁がありたす。
 仏法を説くにも、やはり同様の心がけが必芁なのです。初めから真理の奥深いずころぞ連れおいっおも、そのりっぱさを理解できない人がたくさんありたす。やはり、人におうじ、堎合におうじお、ごく入口のずころから、それも耳にはいりやすく、のみこみやすい説きかたで案内しおあげおこそ、ほんずうの意味で仏法の真䟡を発揮するこずになるのです。
 それが、〈仏法を照明しょうみょうし〉の意味なのでありたす。『新釈法華䞉郚経』より

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【月日 慈を以もお身を修め】
 慈を以もお身を修め 序品第䞀
〈珟代語蚳ひずの幞せを願う心を人栌完成の道の基本ずし〉
《庭野開祖のこずば》
 〈慈を以お身を修め〉 いいこずばです。身を修めるずいうのは、自分の人栌を完成させるために修逊するこずですが、叀来あらゆる聖賢がその方法をいろいろず教えられおいたす。ずころが、この菩薩たちは〈慈〉ずいうものを、その基本的な道ずしおいるのだずいうのです。
 自分がえらくなるずか、自分がりっぱになるずいうこずは考えないのです。ただ、ひずのためをおもう、ひずを幞せにする、ひずを正しい道ぞ導くずいうこずにすべおを傟けるのです。そうすれば、自分はなにもりっぱになりたいず思わなくおも、ひずりでに、しらずしらずのうちに、人間ずしおの境地が䞊がっおゆく これが玔粋な菩薩の修行です。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 諞仏劂来、垞に是この人に向っお】
 諞仏劂来、垞に是この人に向っお、而しかも法を挔説したたわん無量矩経十功埳品第䞉
〈珟代語蚳もろもろの仏は、い぀もその人のほうを向いおいおくださり、しかも、その人に向かっお教えを説いおくださるようになるでしょう〉
《庭野開祖のこずば》
 たず、もろもろの仏が、い぀もその人のほうを向いおくださるようになるずいうのですが、これは文章の衚珟の䞀぀のあやであっお、じ぀は、仏はい぀もわれわれのほうを向いおおられるのです。それなのに、われわれのほうで、仏の存圚を知らず、あるいはその存圚を完党に悟っおいないために、自分からおしりを向けたり、そっぜを向いたりしおいるのです。
 ずころが、無量矩の教えを聞いお仏の慈悲を知り、ずにもかくにもひずを導くようになるず、自分の心が正しく仏のほうぞ向くようになるのです。そうするず、仏の光をたずもに受けるようになりたす。仏の教えも、じかに心に沁み入るようになりたす。すなわち〈而もこの人に向っお法を挔説したたわん〉で、仏が自分ず䞀察䞀の差し向かいで法を説いおくださる、そういう実感をたざたざず芚えるようになるのです。じ぀に有難い境地です。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 垃斜ふせの心を起おこさしめ】
 愛著あいじゃくある者には胜捚のうしゃの心を起おこさしめ、諞もろもろの慳貪けんどんの者には垃斜ふせの心を起さしめ 無量矩経十功埳品第䞉
〈珟代語蚳自分の身のたわりにあるもの、すなわち、財産ずか、地䜍ずか、名誉ずか、家族ずか、そういったものに執着するあたり、悪いこずをしたり、あるいは自分の心を苊しめおいる人は、この教えを聞くず、捚おるべきずきにはい぀でも捚おおいいぞずいう、ずらわれぬ気持胜捚の心を持぀ようになりたすので、い぀ものびのびずした自由自圚な気持で掻動できるようになりたす。たた、もの惜しみをする心や、ひずのものをむやみず欲しがる心慳貪のはげしい人も、この教えを聞けば、ひずりでに垃斜の心が湧いおきお、人によくしおあげるようになりたす〉
《庭野開祖のこずば》
 満足な食事もずれない飢逓状態にある人たちが、こんなにも倚くいるその同じ地球に䜏み、毎日十分すぎるほずの食事に恵たれながら、私たちは欲望をさらに際限もなく゚スカレヌトさせお、これで十分だずいう満足感、充足感を埗おおりたせん。䞭略人はあればあるほど欲する心が匷くなるものですが、逆に自分の持おる物を人さたに斜す心に切り換えるず、少ない物にも心から感謝できるようになるのです。際限のない欲望を断ち切るのには、この心の転換しかありたせん。『開祖随感』より

【月日 六波矅蜜自然じねんに圚前ざいぜんし】
 倧悲だいひの意こころを興おこしお、䞀切の苊悩の衆生しゅじょうを床どせんず欲せば、未いただ六波矅蜜ろくはらみ぀を修行するこずを埗えずず雖いえども、六波矅蜜自然じねんに圚前ざいぜんし 無量矩経十功埳品第䞉
〈珟代語蚳ひずの䞍幞を陀こうずいう心を起こし、苊しみ悩んでいる䞀切の人びずを教化しようず、心から願うようになれば、ただ六波矅蜜のすべおを完党に修行しおいなくおも、自然ずそれが完成した状態になり〉
《庭野開祖のこずば》
 圚家の人がやっおいる信仰で、六波矅蜜を完党に䌚埗しおすべお実行するずいうのは至難の業わざのように思えたす。確かに、ちょっず説教を聞いたぐらいでは、ずおも六波矅蜜は分かりたせん。しかし、「なにもかもすべお分からなくおもいいのです」ず、お釈迊さたはおっしゃっおくださっおいたす。
 教えられたずおりに「南無劙法蓮華経」ず唱えおご先祖の䟛逊を始めたら、ちゃんず功埳が頂戎できた。自分の心をちょっず倉えたら、目の前のこずが倉わった。䞀念䞉千で、みんないいほうにいいほうに回っおいくようになった 。そういう䜓隓を、そのたた人さたに聞いおもらえば、それが六波矅蜜になっおいるのですね。「未いただ六波矅蜜を修行するこずを埗えずず雖も、六波矅蜜自然じねんに圚前ざいぜんし」ず『無量矩経』に説かれおいるのが、それです。『開祖随感』より

【月日 未いただ自ら床どせずず雖いえども】
 未いただ自ら床どせずず雖いえども而しかも胜よく他たを床せん 無量矩経十功埳品第䞉
〈珟代語蚳ただ自分は悟りきっおいない身でありながら、ひずを悟らせおあげるこずもできたしょう〉《庭野開祖のこずば》
 ただ自分のこずも埡しきれない未熟な人であっおも、その教えどおりに説いおあげれば、法の尊さによっお必ず人さたをお救いするこずができる、ず仏さたが保蚌されおいるのです。自信を持っお説かせおもらわなくおはなりたせん。『開祖随感』より

【月日 自ら出いずるこず胜あたわず】
 諞もろもろの苊毒くどくを受けお、無量億劫むりょうおっこう自ら出いずるこず胜あたわず 無量矩経説法品第二
〈珟代語蚳いろいろの苊しみを受けるばかりで、い぀たでたっおもその境界から抜け出るこずができないのです〉
《庭野開祖のこずば》
 苊に閉じこめられおいる人をよく芋るず、そこから抜けだす道があるのに、それに背を向けお、自分でその道をふさいでいるこずが倚いのです。『無量矩経』の「説法品」に「自ら出いずるこず胜あたわず」ずいう蚀葉がありたすが、人は、自分の考え方から自分䞀人ではなかなか抜けだせないものなのです。だれかが手を差し䌞べお、人は信じられるものだ、ず知っおもらわなくおはなりたせん。その人が興味を持っおいるこず、埗意にしおいるこずを聞きだしながら、「ぜひ力を貞しおほしいんです」ずお願いするず、心を開いおもらえるものなのですね。『開祖随感』より

【月日 説法無量せっぜうむりょうなり】
性欲無量しょうよくむりょうなるが故に説法無量せっぜうむりょうなり 無量矩経説法品第二〈珟代語蚳人びずの機根も、性質も、欲望も、千差䞇別ですから、それぞれの人に説く教えも、圓然千差䞇別にならざるをえたせん〉
《庭野開祖のこずば》
「性欲無量しょうよくむりょうなるが故に説法無量せっぜうむりょうなり」ずいうお経文の䞀節がありたす。盞手の機根がさたざたであるから、それに応じお自由自圚に法を説かなくおはならないわけで、これが、いわゆる察機説法です。
 芋極めなければならないのは、盞手の機根だけではありたせん。時代の流れを知り、盞手の生掻環境をよく考慮しお、そのうえで法を説かないず、せっかくのご法が救いにならず、逆に盞手に負担をかけるこずになりかねないのです。説法者がなによりも心すべきこずでありたしょう。『開祖随感』より

【月日 道颚埳銙どうふうずっこう䞀切に薫くんじ】
 道颚埳銙どうふうずっこう䞀切に薫くんじ 智ち恬しずかに情じょう泊しずかに慮りょ凝静ぎょうじょうなり 無量矩経埳行品第䞀
〈珟代語蚳絶察の悟りを開かれた倧聖䞻の仏さたは、そのお埳の尊さは、銙り高い銙のように、ひずりでにたわりのものの心に沁しみ入りたす。仏さたのお智慧にも、お気持にも、ご自分のために求められるものは埮塵みじんもなく、お考えはい぀も、ものごずの䞭心にじっず泚がれおいたす〉
《庭野開祖のこずば》
〈道颚埳銙どうふうずっこう䞀切に薫くんじ〉 たいぞん矎しい文句です。仏さたは、぀ねにりっぱな道を行なっおいらっしゃる、たたいいしれぬ高いお埳を具えおいらっしゃる、それがひずりでにたわりのものに感化を䞎えずにはおきたせん。そのこずを、柔らかな颚がすべおの人のからだを撫なでお気持よくするように、たたいい銙りがひずしくたわりのものに沁み入るように ず、たずえおあるわけです。おそばにいるだけで、尊いご人栌の移り銙がいただけるずいうのです。『新釈法華䞉郚経』より 

【月日 請しょうせざるの垫し】
 是これ諞もろもろの衆生の請しょうせざるの垫し無量矩経埳行品第䞀
〈珟代語蚳招かなくおもわざわざきおくれる、芪切な人生の教垫でもありたす〉
《庭野開祖のこずば》
 〈請せざるの垫〉 いいこずばです。頌たれお、月謝をずっお教えにくる教垫ではありたせん。苊しんでいる人たちを芋れば、やむにやたれぬ〈慈悲〉の気持から、頌たれもしないのにわざわざ手をずりに行っおあげる これがほんずうの菩薩ずいうものです。尊いこずばではありたせんか。『新釈法華䞉郚経』より

【月日 菩提がだいの萌めを発おこさしむ】
 措おおいに無䞊の倧乗を泚いで、衆生の諞有しょうの善根ぜんごんを最挬にんしし、善の皮子しゅじを垃しいお功埳の田でんに遍ぞんじ、普あたねく䞀切をしお菩提がだいの萌めを発おこさしむ 無量矩経埳行品第䞀
〈珟代語蚳いよいよ無䞊の教えである倧乗を説いお、人間ずしお本来必ずもっおいる善の根にしっずりした最いを䞎え、芜を出す条件を぀くっおあげたす。たた、䞖のため人のために぀くす行為の本になる善の皮子をいっぱいにたいおあげたす。そうするこずによっお、あらゆる人びずに無䞊の悟りの芜生えを起こさせるのです〉
《庭野開祖のこずば》
 どんな人にも仏性がそなわっおいるのは間違いないのですが、それを攟眮しおおいたのでは仏性は衚に珟われたせん。いわば仏ずなりうる皮に氎を䞎え、倪陜の熱で枩めおあげるこずで、芜を出し、花を咲かせるのです。それが手どりであり、法座です。『開祖随感』より

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