🍀“自分の内なる観音さまを自覚しましょう!” 教会長 近藤雅則(令和3年6月)

仙台教会役員2021. 5. 30(近藤教会長 HP6月使用)

仙台教会役員と共に(最前列中央 近藤教会長)*この写真は宮城県によるリバウンド防止徹底期間(6/13まで)における要請内容を遵守して撮影いたしました。

 今月の『佼成』の会長法話は「観世音菩薩普門品」に因(ちな)んだもので、「観音さまを念ずる」がテーマです。
 観世音菩薩(観音さま)は、世間の苦しんでいる人たちの声なき声をよく聴き取り、それぞれにふさわしい方法で、その苦しみから救い出し、望んでいる方向へ導いてくださるお方です。
 観音さまを念ずれば、火難・水難・風難・剣難・鬼難・獄難・賊難の七難を避けることができ、また生・老・病・死という人生の四苦からものがれ、貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)という三毒を滅し、それどころか、願うとおりの子どもを得ることもできるとまで説かれています。なぜそのような奇跡的な救いがあるのでしょうか。観音さまの偉大な神通力のおかげなのでしょうか?

 観音さまを一心に念じるとは、次のような意義があると示されています。
 まず、自らの可能性を自覚することができる。自らの可能性とは、「苦難に会ったときにはねかえす内面的な力であり、その苦難から栄養をとって成長する不可思議な力」のことです。それは、「私たちに内在する根源の生命力」であり、それを自覚し、信じるとき、大きな安心感とともに気力が湧いてくる。それが観音さまを念じる救いの一つです。

 もう一つ。ほんとうに苦しいとき、すがるような思いで「観音さま、助けてください」と、現世利益を願う祈りであっても、観音さまを一心に念ずる「素直な心」と、「内なる観音」とが一つになったとき、「自分本来の力」がはたらき出すというのです。
 この「内なる観音」とは、「久遠の本仏」、「仏性」と置き換えてもよいでしょう。それを自覚できたとき、「自分本来の力」がはたらきだす。その力は私たちの常識をはるかに超えたものなのでしょう。そして、その力が大きな救いとなって現われるのです。それが観音さまを念じる救いの二つ目です。

 さらにもう一つ。それは、「すべての人を救いたい」という観音さまと同じ慈悲の心が私たちにもあることに気づき、自らも観音さまのように行動すること。すると、私たちの人生を奇跡と思えるほどに転換していきます。自己の悩み苦しみにとらわれていた心が解放され自由自在になる。それこそが観音さまを念じる救いの第一義であり、もっとも大切なことと言えましょう。

 観音さまには、さらにいろいろなはたらきや徳分があります。
 まず、三十三種の身となって現れ、あらゆる衆生を教化されるというのです。もちろん、三十三身にかぎるわけでなく、百身でも、千身でも、救う相手にふさわしい、いかなる姿でもとって現われるのです。このように、あらゆる衆生を救うために、それぞれの人にふさわしい身となって示現されることを普門示現といいます。

 次に大悲代受苦。それは、すべての衆生の苦しみを一切引き受けようという願いです。自分が代わりに苦しみ、相手を楽にしたいという願いです。しかも、そのようにして一切衆生の苦しみをどこまでも代わりに受け、この世に一人でも苦しみ悩むものがいるかぎり自分は成仏しないという、自己犠牲に徹した精神です。

 そして、何よりも観音さまは、どの絵画やお像を拝見しても、やさしい慈顔をされています。それは、平和な、包容力に満ちた、やさしく、温かい人格の象徴なのです。ですから、いろいろな困難や争いごとに直面したり、悪心が起こったりしたときは観音さまのお顔を思い浮かべてみるといいのです。そうすると、ひとりでに心が和やかになり、いかなる困難にも悠々と対処していくことができ、争いごとも解消し、悪心もたちまち消えさっていくのです。そんな観音さまのやさしい慈顔をお手本にして精進していきましょう。

合 掌

 2021年6月1日

立正佼成会仙台教会
教会長 近藤雅則

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十一面千手観音像(本会「法輪閣」大ホールにご安置)

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