マツの子どもたちを ふるさとの海岸に! 「ゆりりん愛護会」
- 2017/12/19
- 地域で創る
12月15日(金)仙台教会道場において、宮城県名取市にあります「ゆりりん愛護会」代表の大橋信彦先生をお招きしての講演会が開催されました。以下にその講演要旨を紹介いたします。
平成16年6月、宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)海岸に「ゆりりんの森」が生まれました。不審火がもとで焼け野原になった海岸林を復元するために、地域の人たちが宮城県にはたらきかけて実現しました。
県の林業振興部では、クロマツに加えて7種類の樹木の苗1300本を用意し「学習林」としました。植林に参加したのは地域内の小中学校の児童生徒と先生、それに地域住民と行政、教育機関の皆さんでした。
やがて、それらの苗は成長し、花が咲き、野鳥の姿も見られるようになり、海岸の学習林には“ゆりりん”という愛称がつきました。
学習林“ゆりりん”では森の教室をはじめ、音楽会やキノコ鍋などの催しも開催され、みんなが「ゆりりんの森」の成長を喜びあいました。そのような時、突然に東日本大震災は起きました。海岸林は壊滅状態となり、平成18年4月に発足した「ゆりりん愛護会」の何人かも帰らぬ人となりました。
しかし、災害に負けず私たちは行動を起こしました。生き残った「ゆりりんの森」のマツカサを京都の府立緑化センターに送り、その種子から苗を育ててもらったのです。その緑化センターで育てられたマツの苗は、平成24年に小中学校の児童生徒やボランティアの多くの皆さんの手によって、名取市高舘の畑に仮植えしました。
そして、5年の歳月を経て、大きくなったマツの苗をふるさとの海岸に帰す時がやってきました。
そのためには、マツの苗を掘り取り、運送、植え直しに要する費用300万円が必要になります。私たちの力だけではその資金を用意することができません。
そこで、このたび多くの皆さまに呼びかけ、ご支援、ご協力をお願いすることとなりました。
私たち「ゆりりん愛護会」は、海岸に生きるものたちのふれあいと助け合いの精神を“地域の宝”として、将来末永くその時代、その時代における次の世代に伝えていきたいと願っています。そのために「ゆりりん愛護会」の活動は続き、活動に終わりはありません。しかし、それは夢にあふれたものとして、全力で取り組んで参りたいと思っています。
皆さまのご理解、ご協力、ご支援を宜しくお願いいたします。本日は、有り難うございました。
◇「ゆりりん愛護会」の概要
・所在地:宮城県名取市
・設立趣旨:環境教育の一環として植林した「ゆりりん」の管理及び周辺の環境整備などを通して、「地域の自然を守り愛する 心」、「地域に奉仕する心」を持つ子どもたちを育成する
・活動内容:1.「ゆりりん」の保育、及び管理 2.「森の教室」の開催、及び環境学習の支援 3.海岸林の整備、及び海岸の環境美化活動 4.地域交流会など
・HPアドレス: http://www.yuriagehama.com/◇移植作業の時期:平成29年10月~平成30年3月
◇義援金振込先:七十七銀行名取西支店 普通預金 口座番号5358949
名義人 ゆりりん愛護会(ユリリンアイゴカイ) 会長 大橋信彦(カイチョウ オオハシノブヒコ)
◇備考:ご支援の金額は、皆さまのご事情が許す範囲内で結構ですが、一口1,000円からのご協力を頂ければ幸いです。
※ご支援の詳しい内容等についてのお問い合わせは、「ゆりりん愛護会」までお願いいたします。